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中国が量子衛星打ち上げ 量子通信は一千億元の新産業へ

2016/8/24 10:00:57   source:チャイナネット

  中国は8月16日、「長征2号丁」運搬ロケットにより世界初となる量子科学実験衛星「墨子号」を打ち上げ、衛星と地表面を結ぶ量子通信を世界で初めて実現した。中国の「無条件に安全」な「天地一体化」量子通信ネットワーク構想の実現に向けたマイルストーンとなった。初の「量子科学実験衛星」打ち上げ成功で量子通信は真の広域伝送時代に入る見通しだ。

  量子通信技術はすでに市場で産業化への応用が始まっており、現在は主に金融、政務、軍事などの情報安全伝送に用いられている。ある分析によると、未来の量子通信は都市内ネットワーク、都市間ネットワーク、広域ネットワークまで全面的に拡張し、量子通信の応用分野も個人生活まで広がり、2030年までに量子通信の市場規模は1000億元に達するとみられている。

  中国科学技術大学、杏林苑、浜湖新区という合肥市内にある関係の無い3カ所が2008年10月にある実験でつながれた。この3カ所は拡張可能な3ノード量子通信ネットワークを構成し、世界初の量子暗号電話システムで結ばれ、永久に歴史に名を残すこととなった。

  その後、5ノードや46ノード、合肥・済南都市内ネットワーク、「京滬(北京・上海)」都市間ネットワークへと量子通信ネットワークは絶え間なく拡張。約10年が経ち、量子衛星の打ち上げ成功によって量子通信ネットワークは真の「広域」、「大陸間」コミュニケーションに昇格し、情報暗号伝送に「天地一体」の注釈を付けた。

  量子通信という「永久に解読不能な」安全伝送方式は多くの人には難しくて理解できないが、記者の取材によると、この技術はすでに市場で産業化への応用が進んでいる。中国科学技術大学の潘建偉教授グループを技術的に頼る科大国盾量子技術股份有限公司(科大国盾)は、量子通信を日常生活に持ち込み、量子暗号通信端末・設備、ネットワークスイッチ/ルーター設備を中心とする量子情報安全システム全体のソリューションを打ち立てた。

  量子通信の市場規模はいったいどれくらいの大きさなのか?中国の方正証券は、専用ネットワークの市場規模が2017年に180億元前後、専用ネットワーク量子通信の市場規模が35-45億元に上るとの予測を示した。向こう3-5年以内に量子通信の市場規模は100-130億元になると予想。短期的には、「第13次5カ年計画」などの政策、政務と軍事専門ネットワーク情報安全のニーズ、科学研究機関による産業化の推進、公共通信ネットワークでの試験・小規模応用が後押しするとみている。

  華泰証券のアナリストは、量子通信が都市内ネットワーク、都市間ネットワーク、広域ネットワークと全面的に拡張すれば、量子通信の応用分野が現在の金融、政務、軍事などから個人生活に広がり、2030年には量子通信の市場規模が1000億元に上るとの見方を示した。

  「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月23日 

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