電話:0531-82626555
中文|English|한국어
ホーム友好交流正文

英国で中国の数学の教育方法が人気に

2018/3/5 10:28:42   source:人民網日本語版 

  英国の教師や学生は、中国の数学の教育方法を体験し、それに「はまってしまった」ようだ。英国の学校はここ数年、中国の数学教師を授業に積極的に招いているほか、中国の数学教材を英語に訳して採用している。新華網が報じた。

  「数学の芸術」を英国の授業に

  ロンドンの小学校で学生に練習問題について教える中国人数学教師。

  中国と英国は2014年、数学教師の交流プロジェクトをスタートさせた。中国人教師は英国の小学生に、「九九計算表」を使って掛け算を教えている。英紙「ガーディアン」などのメディアは、「英国の教師は九九の計算表を見て驚いている。中国の教師は、『数学の芸術』を英国の学校に伝えてくれた」と伝えている。

  英国のテリーザ・メイ首相はこのほど中国を訪問した際、中国との教育分野における一連の連携プロジェクトを発表した。英国放送協会(BBC)の報道によると、一連のプロジェクトの市場総価値は5億5000万ポンド(約855億円)に達すると予測されている。これには、これまでにも実施されてきた数学教師の交換交流計画が2020年まで延長されるプロジェクトも含まれている。

  英国の教師が中国の教育方法を求めて来中

  中英の数学教師交換交流プロジェクトが始まる前、英国教育省が上海に派遣した代表団は、小中高と師範大学を見学し、中国の数学の教育方法を視察した。

  経済協力開発機構(OECD)が13年に発表した「生徒の学習到達度調査」の結果によると、「数学的リテラシー」、「読解力」、「科学的リテラシー」の3分野で、上海の学生がトップだったのに対して、英国の学生はどの分野でも20位以下だった。うち、数学的リテラシーは26位だった。

  英国産業連盟の13年の調査によると、企業の3割が新入社員の計算能力に不満を示し、3分の2が、学校が数学や科学の教育の質を向上させることを願っていた。

  英国教育省のエリザベス・トラス副大臣は、「世界的に見ても、上海の数学教育は最先端といえる。英国は新しいカリキュラムを組む際に、中国の経験を参考にする。例えば、できるだけ早くアルゴリズムの学習を始め、掛け算表を暗記し、二ケタ以上の割り算の仕方を学べるようにする」と語った。

  中国の教材が英国で好評を博す

  英国の学校は中国の数学の教材も採用している。15年、上海の学生にお馴染みの参考書・華東師範大学版「一課一練」が英国の学校で用いられるようになった。

  英国版「一課一練」は原作のテーマをベースに、英国現地の状況に合わせて教育専門家チームが修正を加えている。現在、英国の学校400校以上が「一課一練」を採用しており、教師にも好評を博している。ただ、出題されている問題が難しすぎるという声もある。

  その他、上海の小学校の数学教材である「真正上海数学」も一語一句そのまま英語に翻訳されて英国で採用されている。権利を取得した出版社ハーパーコリンズが上海の小学1-6年生の教科書、問題集、教師用の教科書の英語版計36種類を出版している。

  これらの教材は昨年9月に刊行され、今年1月から英国の一部の学校の授業に導入されるようになっている。

  英紙「デイリー・テレグラフ」の報道によると、英国教育省で学校改革を担当するニック・ギブ改革担当大臣は「上海の教育スタイル」を導入することに賛同し、「英国の若者の今後の学習や21世紀の業務の準備をするのに役立ち、『計算が苦手』というのは過去のことになると信じている」と語る。

  英国人は以前、中国の数学教育は型にはまりすぎというイメージを抱き、中国の教育は暗記することばかり強調し、独創的な思考力が養われないと感じていた。しかし、中国の数学教育が「海外進出」するにつれ、英国人もその教え方に良いイメージを抱くようになっている。

  英国数学優質教育センターの責任者のチャーリー・ストリープ氏は、「中国の数学の教育方法は、単に丸暗記させるのではなく、数学の概念に対する深い理解を非常に重視している。学生は掛け算表などを暗記しなければならないが、それらは、数学をしっかり学ぶための基礎になる」との見方を示している。(編集KN)

  「人民網日本語版」2018年3月4日 

関連記事を

写真

辭書:
主管者:山東省人民政府新聞弁公室