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ガッキー主演の「ミックス。」が伸び悩み 夫自称する中国ファンたちどこへ?

2018/3/20 8:58:18   source:人民網日本語版

  「ガッキー」の愛称でおなじみの人気女優・新垣結衣と俳優・瑛太が主演を務める映画「ミックス。」が9日、中国で公開された。しかし、微博(ウェイボー)では毎日のように男性ファンらが「ガッキーと結婚したい」と盛り上がっている一方で、公開5日目でその興行収入はわずか1400万元(約2億3500万円)にとどまり、各SNSでも大きな話題にはなっていない。人民網が報じた。

  熱血コメディの「ミックス。」は、新垣結衣演じる元天才卓球少女の多満子が、失恋して落ち込み、実家に帰り、亡き母が経営していた「フラワー卓球クラブ」の再建に乗り出す。そして、ひょんなことから、瑛太が演じる妻と離婚した落ちぶれた元ボクサー・荻原久と男女混合ダブルス(ミックス)を組むことになる。クラブをつぶさないために、そしてそれぞれ人生において前に進むため、クラブのメンバーたちは全日本卓球選手権のミックスで優勝することを目標に奮闘する。その過程で、多満子と荻原は恋と友情、そして、人生に必要な勇気を得る。

  「ミックス。」は、日本で興行収入15億円を記録した。2020年の東京五輪が近づき、日本でも抜群の知名度を誇るスター選手・福原愛選手の活躍などで卓球への注目度も高まっている。そんな卓球をテーマにした「ミックス。」は、「熱血」を好む日本市場にも、東京五輪を意識した内容としてもピッタリだったため、高い注目を集め大ヒットとなった。

  中国の情報コミュニティサイト・豆瓣における「ミックス。」の評価は7.5ポイントであることからみても、その評価は決して低くない。また同映画を見た人からは、「熱血感にあふれ、泣けるシーンもある」というコメントも寄せられている。確かにスポーツは見る人の心を熱くさせ、映画の中で目標をもって奮闘する主人公を見ると、多くの人はその姿を自分と重ねる。

  ではなぜ中国では「ミックス。」の興行収入が全く伸びていないのだろうか?

  まず、中国では「スポーツ」をテーマとした映画ファンは少数派である点。加えて、映画のストーリーや人物設定、恋愛関係などがすべて「想定内」で、予想外の展開がないため話題性に乏しい。

  近年、中国で公開される日本の映画が年々増加している。しかし、日本映画の公開はビジネスというよりは、ファンのニーズに応えている形と言える。「君の名は。」や「銀魂」などは大々的な宣伝が功を奏し、日本アニメのファン以外の人も映画館に足を運んだが、その他の映画は日本のアニメや映画が好きな人の間で盛り上がる程度にとどまっている。「ミックス。」も、中国公開前に大々的に宣伝されることはなく、映画館に足を運ぶファン以外の人が少ないという結果になっている。

  また、中国のガッキーファンの多くは男性だが、中国人男性にはまだ自分の好きな女優が出演している映画のためにお金を払って映画館で見たり、SNSにその感想を書き込むという習慣に乏しい。つまり、中国人男性は特撮効果満載の大作映画であれば映画館に見に行くものの、低コスト作品の日本の映画はパソコンなどでお金をかけずに見るので、興行収入にはほとんど貢献しない。中国人男性は、自分の好きな女優のために、自発的に映画を宣伝したり、評価を転載したりして盛り上げようとする意識に欠けており、いわゆる「貢献度の高い」ファンとは言い難いのだ。こうしたことが、「ミックス。」の動員数の伸び悩みや注目度の低さの原因となっていると言えるだろう。(編集KN)

  「人民網日本語版」2018年3月16日

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