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日本の名門医大、女子受験生を一律減点 性差別の根深さ明るみに

2018/8/10 9:18:56   source:チャイナネット

  日本の名門医大・東京医科大学が女子受験生の点数をわざと低くし、女性の入学を制限していたことがわかった。この知らせは日本社会に衝撃を与えると同時に、日本政府は女性の地位を高める取り組みを進めているというが、社会に存在する男女の不平等現象にどれほどの変化をもたらしたのかとの問いをも喚起するものとなった。

  残酷な現実

  「女子学生の入学を減らすため、東京医科大学が入試で、女子受験生の点数をわざと引き下げていた」。とんでもないニュースが、日本の名門医大をスキャンダルの渦へと陥れた。

  日本メディアの報道によると、日本の関係当局は東京医科大学の別の不正入学事件を調査していた際、この違法な操作が10年以上にわたって続けられていたことを発見した。

  事件の内部調査委員会が7日に提出した調査報告書によると、東京医科大学は少なくとも2006年から、入試の成績の人為的な調整を繰り返し、女子受験生と3浪以上の男子受験生の点数を低くし、合格率を引き下げていた。日本共同通信の報道によると、具体的には、受験生の小論文(満点100点)に0.8の係数をかけ、現役と1浪・2浪の男子には20点、3浪の男子には10点を加算し、女子と4浪以上の男子には点数を加えないという手法が取られていた。報告書は「女性差別以外の何者でもない」と強く批判している。

  東京医科大学が女性を入学しにくくしていた理由について、一部の日本メディアは、休職や離職の可能性の高い女性医師を減らし、医療の人材不足を防ぐためだったとしている。

  「敵は社会そのもの」

  報告書の発表後、東京医科大学は記者会見を開き、得点操作を「根絶」するとし、謝罪した。だが学校側の対応は、世論の怒りを静めるには至っていない。この事件を通じて明らかになった性差別の実態は、日本社会の痛い所を突いている。

  日本の交流サイト(SNS)上では、多くの女性が不満をもらしている。ロイター社はあるネットユーザーのこんな声を伝えている。「結婚も出産もしないだろう29歳です。結婚しなければ可哀想な目でみられ、出産すれば仕事家事育児をせざるをえず、世界一短い睡眠時間の日本女性。(中略)その上能力まで制限されるなんて、怒りで震える」。また別の女性はこう記す。「親からの『女には学問はいらない』という圧力に負けないよう、日本で一番偏差値が高い大学の学部に現役で合格した。それなのに就職活動で言われたのは『君が男だったら即採用なんだけどね』。敵なのは親だけじゃなかった。社会そのものだった」

  AP通信によると、大学に進学する女性は約50%にのぼり、この比率は世界でも高い。だが日本人女性は職場でしばしば差別を受ける。女性は家で家事をし、老人や子どもの面倒を見るものだという旧来の考えも根強い。調査によると、医師国家試験の合格者に占める女性の比率は過去20年にわたって30%前後となっている。専門家からは、ほかの医学部にも女性差別の慣例があるのではと疑う声も上がっている。林芳正文部科学相は「入学者選抜が公正に行われているかどうか、全国の国公立、私立大学の医学部・医学科を対象に緊急に調査する」との方針を示した。

  安倍政権は、女性の地位向上をうたい、「ウーマノミクス」を掲げ、女性の職場進出を奨励している。だが分析によると、性差別は日本社会に根を張っており、その根絶は難しい。英フィナンシャル・タイムズ紙によると、世界経済フォーラムの男女平等ランキング(ジェンダー・ギャップ指数)で、日本は144カ国中114位と低い。東京医科大学のスキャンダルは、日本の性差別問題の根の深さを明るみに出すものとなった。

  「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月9日 

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