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各方面の「瀬戸際作戦」で英国EU離脱の「最終解決」に突入

2019/3/14 11:04:35   source:中国国際放送局

  英国議会は12日、反対391票、賛成242票で、テリーザ・メイ政権の修正EU離脱合意案を否決した。英国議会は今年1月に圧倒的多数でEU離脱合意案を否決し、その後の政府の努力にも、改めて「NO」を突き付けることになった。2月に英国議会が認めた「3ステップ方式」にもとづき、13日には改めて投票が行われ、英国が3月29日に「合意なきEU離脱」をするのかどうかを決める。もし再び否決されれば、議会は続けて翌14日に、EUに対して離脱の延期を求めるかどうかを採決する。いずれにせよ、長期に渡り空転を続けた英国のEU離脱問題は、ここにきて「最終解決」の段階に突入した。

  議会で修正版のEU離脱合意を通過させるために、メイ首相はできる限りの努力をした。英国議会の採決の前日である3月11日、改めてストラスブールに行き、ユンケル欧州委員会委員長と会談して支持を求めた。メイ首相の努力は、EU側の反応に結びついた。首相は採決前に、英国とEUは法的拘束力のある共同文書に署名し、双方は2020年末までに、英国のEU離脱後の貿易関係についての協定を締結する。これらは、EU離脱の衝撃を回避するための「保障方策」だと表明した。

  いわゆる「保障方策」とは、EU離脱合意に含まれるアイルランドと北アイルランドの境界問題についての条項を指す。この条項は、英国とEUが、英国の離脱後に適用される貿易の新たな合意が達成できなければ、アイルランドと北アイルランドの境界問題については、双方が最終合意に達するまで現状を維持するというものだ。「脱EU派」の議員はおしなべて、この方法は北アイルランド地区を「EU残留」の状態に押しやるものであり、英国は真のEU離脱ができないことになるとみなしている。このことは、メイ首相の脱EU方式が議会で何度も否決されている主要な原因でもある。

  メイ首相が言う「共同文書」とは、実際には英国のEU離脱合意について双方が原則的な立場を表明するだけで、曖昧な文言で現実の対立を避けようとするにすぎないことは明白だ。もちろん、「脱EU派」の懸念を払拭することはできない。

  今回、修正版のEU離脱合意案が改めて否決された後、メイ首相は遺憾を表明し、離脱合意案の否決は、議会として、英国が最終的にEU離脱のリスクを回避することが根本的にできなくなることを容認することだと強調した。ユンケル欧州委員会委員長は採決前に、修正合意案はEUが提供できる最後の方式であり「3度目のチャンスは絶対にない」と表明していた。

  実際には、英国内の「脱EU派」と「EU残留派」はもちろん、あるいはEU側でさえ、それぞれが交渉の過程で「瀬戸際作戦」を進めていた。つまり、自らの最低ラインは死守して譲歩せず、同時に相手に対しては、合意なしのEU離脱がもたらす深刻な結果への恐怖を利用して、先に譲歩させようとする「作戦」だった。

  議会でEU離脱合意が再び否決された後に英ポンドは乱高下したが、市場は合意否決の影響を急速に消化し、英ポンドの為替レートはほぼ安定に向かった。英ポンドの対米ドルレートは1ポンド=1.307ドル前後にとどまっており、心理的に雪崩現象を起こす領域には踏み込んでいない。資本家の信用は試金石だ。英ポンドの動きは、国際的投資家は英国が最終的に「合意あるEU離脱」を実現すると信じていることを示している。「瀬戸際作戦」に導かれてきた英国のEU離脱の最終方式は、すぐにでも浮上すると思われる。

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