スウェーデン王立科学アカデミーは14日、2019年ノーベル経済学賞をアビジット・バナジー氏、エステール・デュフロ氏、マイケル・クレマー氏の3人の経済学者に授与し、彼らの世界の貧困研究分野における多大な貢献を称えると発表した。
バナジー氏は1961年にインドで生まれ、現在は米マサチューセッツ工科大学に勤務。デュフロ氏は1972年にフランスで生まれ、マサチューセッツ工科大学に勤務し、今回この栄誉を獲得した最年少の経済学者であるとともに、ノーベル経済学賞を受賞する2人目の女性でもある。クレマー氏は1964年生まれ、米ハーバード大学に勤務。
スウェーデン王立科学アカデミーのヨラン・ハンソン事務局長は記者会見で、今年の経済学賞を3人に授与する理由について、「実験的な方法で世界の貧困削減に力を注いだことを評価し、彼らの研究は我々の世界貧困対策の能力を高めた」と述べた。
また、「わずか20年で、彼らは実験の新たな方法に基づいて経済学の発展を変え、いまでは発展の勢いがある研究分野になっている」と評価。
10月14日、スウェーデン王立科学アカデミーのスクリーンに2019年ノーベル経済学賞受賞者3人の写真が表示された。
審査委員会は声明の中で、人類が直面する最も緊迫した問題は各形式の世界の貧困削減だとした。今年の受賞者は研究に新たな方法を導入し、貧困問題を教育改善や医療保健などのさらに細かい問題に分解した。
今年のノーベル経済学賞の賞金は600万クローナ(約91万ドル)、3人の経済学者で山分けする。
ノーベル賞の中で、経済学賞はスウェーデンの化学者アルフレード・ノーベル氏の遺言ではなく、スウェーデン国立銀行によって1968年に創設された。賞金はスウェーデン国立銀行が支払う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月15日