中華文明の発祥地である長江と黄河で、政府は、長江経済ベルトの発展と生態系復元を最も重要な国家戦略、また黄河の生態系保護と質の高い発展を重要な国家戦略と位置づけました。
長江の生態系保護は、水質の改善を中心とし、汚染物質の抑制、生態系の復元、水資源の保護について活動を展開しています。
湖北省宜昌市は、市内最大手の化学メーカーであった田田化学工業を閉鎖し、従業員の70%を再就職させました。
また湖南省では、長江支流の湘江流域で重金属関連の業者1000社以上を閉鎖しました。
黄河の生態系保護は、川に流れ込む土砂の削減に取り組み、生態環境の改善が続いています。黄河デルタ地域の山東省東営市では、絶滅危惧種であるズグロカモメの生息数が5000羽を超えました。また山東省利津県は、2016年から2020年までの国民経済社会発展の第13次5カ年計画の一部である洪水対策工事が実施されています。
さらに、長江や黄河、メコン川上流部の瀾滄江が端を発する青海省南部は、国立公園が建設され、生態系の保護作業が進められています。