チョコレートブランド・徳芙（Dove）と中国の高級酒メーカー・茅台（マオタイ）のコラボ商品「茅台ボンボンショコラ」が9月16日に発売がスタートした。発売前に徳芙がショッピングサイト・淘宝のショップで行ったライブ配信の視聴者は12万人に達し、発売されるとわずか約1秒ほどで3タイプのボンボンショコラが全て完売してしまった。

　　貴州茅台の公式微博（ウェイボー）アカウントによると、ボンボンショコラには、アルコール度数53度の貴州茅台酒が2％含まれている。

　　ボンボンショコラの味には、スタンダード版と糖分控え目バージョンの2種類があり、16日にオンラインで発売されたのは数量と味の異なるギフト用ボックスとなっている。価格はそれぞれ1セット70元（1元は約20.2円）の1箱2粒入りの2箱セット、1箱169元の12粒入りスタンダード版、1箱179元の12粒入り糖分控え目バージョンとなっている。

　　文字通り一瞬で売り切れたコラボ商品。微博では、「チョコレート2粒35元は高い？」という話題が検索のトレンド入りした。

　　飛天茅台酒が2％含まれているため、10グラムのチョコレートに含まれている茅台酒の重さは0.2グラム、約0.22ミリリットルだ。アルコール度数53度の飛天茅台の卸売価格を1本969元で計算した場合、チョコレート1粒に含まれている茅台酒の値段は約0.43元と、1元にも満たないことになる。

　　またチョコレートブランドの角度から見てみると、茅台とコラボした今回のチョコレートの単価は1グラム当たり1.4元から1.75元となる。一方、徳芙の234グラムの「滑らかミルクチョコレート」の単価は1グラム当たり0.128元。ベルギーの高級チョコレートブランド「ゴディバ」のギフト用チョコレート36枚の単価は1グラム当たり2.26元。イタリアの高級チョコレートブランドVenchi（ヴェンキ）の100グラムの板チョコの単価は1グラム当たり0.85元-0.9元。つまり、茅台とコラボしたチョコレートの価格は、多くの高級チョコレートブランドさえ超えていることになる。

　　茅台とコーヒーチェーン・瑞幸珈琲（ラッキンコーヒー）のコラボ商品「醤香ラテ」（醤香は蒸留酒・白酒の香りの種類の一つ）や今回の「茅台ボンボンショコラ」が大きな話題となり、一連の「茅台効果」が現れている。例えば、ソーシャルメディアでは、ネットユーザーたちが、各種レビューを寄せたり、それを「ネタ」にしたりしているほか、舍得酒業や古越竜山、張裕といった酒類メーカーには、投資家からコラボ商品の計画などについて問い合わせが寄せられている。（編集KN）

　　「人民網日本語版」2023年9月19日